お疲れサーマント

黄巾族さん向けに書いています

飲み食い オンライン

zoomの難しさたるや。

 

況やzoom飲み会をや。

 

[目次はいつもひとつ!]

 とある組織でzoomを使った歓迎会をすることになった。

 

企画をした幹部は、同じく幹部4人を招集して会を成功させるための会議を開いた。

 

幹部1「歓迎会を盛り上げるためには何が必要か?」

 

幹部2、3、4「ゲームがよいだろう」

 

会議の方向性は清々しいほど一致した。

 

しかしそれから、ゲームの内容がなかなか定まらない。

 

もうすぐ朝。おはよう日本

 

会議のタイムリミットが迫る。

 

 

この会議には一つ罠が仕掛けられていた。

 

 

[ある男の手記]

幹部のうちの一人、ある男は歓迎会の開催自体に懐疑的だった。

 

新人の歓迎会とは飲み会を開くための口実である、と断じてこの会議に臨んでおり

 

新人たちのためを思った会でなければ行う意味がないという信条を持った生真面目な男であった。

 

 

 

 

 

建前である。

 

 

本当は自身の自由時間が拘束されてしまうのが気に食わない。

 

オンラインで飲み会をすることそのものを忌避しているのだ。

 

 

しかし、この男酒を呑む、飯を食らうことは至上の喜びとしているため、飲み会自体を嫌っているわけではない。

 

むしろ、誘われれば飛んで火に入る上戸である。

 

火傷してでも呑む。

 

 

また、その男にとっての「呑む」とは気の置けない仲間と同じ食事を囲んで語り合うことと同義であった。

 

テンポの噛み合わない会話、美味しさの共有できない食事などは余計な雑念が頭をぐるぐるしてしまい

 

虚しさばかりが募っていくのである。

 

実際に会って飲むことこそが飲み会だと言い張る彼が精神を平常に保つには

 

zoom飲み会の開催は阻止しなければならなかった。

 

 

この男の周りにもzoom飲み会に批判的な者たちがいた。

 

マイクがぶっ壊れている者、単純に行きたくない者、事情は様々であるが。

(この期に及んで金がないといってる人もいた。無理がある)

 

利害が一致した結果、この男がトロイの木馬に抜擢されたというわけだ。

 

 

[没罠]

つまり、「罠」というのはこの男のことであるが、結果的にあまり効果はなかった。

 

先の会議では挙げられた意見に対してはデメリットをやんわりと述べ、

 

歓迎会をすること自体にもそこはかとなく苦言を呈した。

 

はっきりとは言わない。言えない。

 

この男の声はほかの幹部には届かず、なんとなく時間が過ぎていく。

 

ただそれだけ。

 

 

 

きっとzoomでの飲み会は開催するだろうし、

 

男の関与の外で、ゲームの内容はつつがなく決定されるだろう。

 

「不参加」という手段も与えられてはいるが、

 

どちらを選んでも男の心には蟠りがのこるだろう。

 

ただ、それだけ。

 

 

ちなみに、この男の提案したゲームはオンライン遊戯王である。

 

配慮。