お疲れサーマント

黄巾族さん向けに書いています

嵐の後ろ髪をひく

ネイビーの空を白い雲がふちどり

まずは大きな黒い切れ間を示した

心は吸い込まれて

この空洞にすぽりと収まった

そして夜はみじかい

ぼくには弁別できない速度でくらやみは

黒いエイへと姿を変えたが

泳がずにいた

ひれも尾も動かさずに頭上へと流されていった

 

やがて五線譜を見つける

ゆったりとおだやかに海底でゆらめく

夜の音色に身を預けたのだ

エイの気持ちがわかる

 

しかし今はベランダにおり

蝉の声が聞こえて、電線を見ていた

汗をかいている

隣人の明かりもちらちらとぼくの意識を掠めとる